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JR常磐線・千代田線「綾瀬駅」徒歩2分の「東京綾瀬腎クリニック」にて院長をしています。院内広報誌の内容と日々の想いを掲載しています。

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お薬の話1:リン吸着薬について

日本にもやってきた新型インフルエンザですが、手洗いうがいの徹底や、不用意に人ごみに出かけないという注意をお願いするとともに、もし高い熱が出た場合は当日朝の透析であってもご来院前に一報お電話くださるようお願いいたします。それによって適切に準備対応致します。もしインフルエンザにかかって且つ入院にならない場合は、短時間透析・中2日の2回続き・火木土午後(他の患者様のおられない枠)での透析などの組み合わせでご対応致します。

さて、透析患者様に必要なお薬のお話1回目です。
「リン吸着薬」について、です。透析患者様は尿にリンを排泄できませんので、食物中のリンとくっついてリンが腸から吸収されないようにし便に出してくれる薬が必要です。リンが体にたまって血液濃度が上がってもその場で症状はありませんが、長年積み重なると血管の石灰化や副甲状腺機能亢進症などによって将来的に辛い思いをする血管や骨関節の合併症を進めてしまうので、日々厳密に気を付けることが必要です。リンが6.0未満(できるだけ5.5以下)、カルシウム×リンが60未満(できるだけ55以下)を長く維持することで合併症を進めずにいられます。これらの薬はいずれも食べる時には同時に、忘れず内服することが大切です。カルシウムとリンが適切な値でいられるように①から③を組み合わせて内服します。
①炭カル(500mg錠)(カルタン細粒)、酢酸カルシウム
②レナジェル(250mg錠)
③ホスレノール(250mg錠) があります。          

①炭カル(炭酸カルシウム)は広く使われ強いリン吸着効果があります。標準的には1日3錠~6錠で内服します。副作用はカルシウムが体内へ多く入ってしまいやすいことです。カルシウムを含むため、血液カルシウム値が高くなると内服できない場合があり、数多く飲んではよくないことこの10年でわかってきました。細粒といって顆粒状のものもあります。酢酸カルシウムなど血液カルシウムをあげにくいとされるものもありますがそれは自費購入になります(リンゴ酢カルシウム)。
②レナジェルはだいたい3個で炭カル1個分くらいのリン吸着効果があります。副作用は便秘になりやすいことですが、ゆっくり量を増やしていったりソルビトールなどの下剤をうまく併用すれば内服できる場合が多いです。1日3錠から30錠で調整します。カルシウムを含まないことが利点です。
③ホスレノールは最近日本でも発売された薬です。1錠でほぼ炭カル1錠のリン吸着効果があり、便秘も起こさずカルシウムも含まず水なしで飲める(口腔内崩壊錠)ので期待されます。ランタンという金属からできていますが胃腸からの吸収がほとんどないので蓄積の心配はないと言われているものの、新しい薬であるため10年後の副作用については不明な点が多いです。
いずれも、それぞれに長所短所がありますから、1日リン摂取800mgという食事療法を守った上で、カルシウム、リン、ALP(骨の酵素)、副甲状腺ホルモン値、(その他骨マーカー)、が適正であるように①~③の薬を医師の説明のもとでご本人様と相談の上、必要量を食事の最中に忘れず内服することが大切です。
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